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渡部 雅; 松本 卓; 廣岡 瞬; 森本 恭一; 加藤 正人
2018 GIF Symposium Proceedings (Internet), p.315 - 320, 2020/05
近年、日本原子力研究開発機構のプルトニウム燃料第一開発室の研究グループは、(U,Pu)Oの多数の物性値について系統的な測定を実施した。格子定数,弾性定数,熱膨張率,酸素ポテンシャル,酸素化学拡散係数及び熱伝導率は温度、O/M比, Pu含有量を関数として測定することに成功した。また、O/M比及びPu含有量の各種物性値に対する影響についても評価を行った。本研究では、これらの実験データをレビューするとともに最新の実験データも紹介する。また、これらの物性データは燃料コード開発に使用することが可能である。
not registered; 小関 喜久夫*; 深沢 栄造*; 山本 博之*; 平 和男*; 田中 俊行*; 須山 泰宏*; 近藤 嘉広*; 末吉 隆信*; 藤沢 理*; et al.
PNC TJ1100 97-002, 85 Pages, 1997/03
TRU廃棄物は、高レベル放射性廃棄物と比較して発生量が多いが、発熱性があるものが少ないため、深地層中に大空洞を掘削して処分することが合理的である。本研究では廃棄体特性に応じた処分システム概念の構築を行うと共に、人工バリアに係わる基本定数を取得する。本年度の研究成果を以下に示す。1)平成7年度の研究成果を基に本年度の研究内容もふまえた上で、TRU廃棄物の処分概念の構築方法並びに設計手順について整理を行った。その結果、処分概念の合理的な設計手順をフローチャートを用いて示すことができ、概念構築の方法を明確にすることができた。2)TRU廃棄物の処分概念を構築するための基礎検討として、廃棄体特性の整理、掘削可能径の検討、合理的な廃棄体収納方法及び定置方法の検討を行い、最終的に処分空洞の断面形状を設定した。その結果、本研究では処分空洞の方式を断面形状寸法及び空洞形態に応じて岩洞方式、坑道方式、サイロ方式の3種類を設定した。3)処分システムの長期安定性に係わるシナリオの検討としてFEPの分類・整理を行い、力学事象に関連するFEPの抽出を行った。そのうち、処分概念に影響を与えると考えられるセメント系材料及び廃棄体の体積変化、廃棄体からのガスの発生、ベントナイトの圧密の3つの事象についてそれぞれ解析的に予備検討を行った。また大空洞の長期挙動については文献調査を行った。その結果、予備検討の段階では現在設定した処分概念へ大きな影響は及ぼさないことがわかった。4)上記2)の基礎検討及び3)のシナリオ検討の結果を基に、処分場の各部位についての検討を行い、処分場概念の構築を行った。その結果、廃棄体特性に応じた処分空洞を選定することにより、処分場概念の構築は可能となり、3方式のレイアウトを設定した。5)設定した処分空洞、レイアウトなどの処分場概念に対して、建設方法、操業方法、閉鎖方法の検討を行った。その結果、各空洞方式やレイアウトに応じた建設・操業・閉鎖の各作業方法及び工程の設定を行った。6)Na型ベントナイトを強制的にCa型に変質させたベントナイト(Ca化ベントナイト)、Ca型ベントナイト、ケイ砂とCa化ベントナイトの混合材料について基礎的な物性(膨潤圧、浸水係数、一軸圧縮強さ)を取得した。また、Na型ベントナイトおよびCa化ベントナイトの三軸圧縮強さも取得した。7)設定した処分場レイアウトについて、コストの検討を行った。
not registered
PNC TJ1100 97-001, 476 Pages, 1997/03
TRU廃棄物は、高レベル放射性廃棄物と比較して発生量が多いが、発熱性があるものが少ないため、深地層中に大空洞を掘削して処分することが合理的である。本研究では廃棄体特性に応じた処分システム概念の構築を行うと共に、人工バリアに係わる基本定数を取得する。本年度の研究成果を以下に示す。1)平成7年度の研究成果を基に本年度の研究内容もふまえた上で、TRU廃棄物の処分概念の構築方法並びに設計手順について整理を行った。その結果、処分概念の合理的な設計手順をフローチャートを用いて示すことができ、概念構築の方法を明確にすることができた。2)TRU廃棄物の処分概念を構築するための基礎検討として、廃棄体特性の整理、掘削可能径の検討、合理的な廃棄体収納方法及び定置方法の検討を行い、最終的に処分空洞の断面形状を設定した。その結果、本研究では処分空洞の方式を断面形状寸法及び空洞形態に応じて岩洞方式、坑道方式、サイロ方式の3種類を設定した。3)処分システムの長期安定性に係わるシナリオの検討としてFEPの分類・整理を行い、力学事象に関連するFEPの抽出を行った。そのうち、処分概念に影響を与えると考えられるセメント系材料及び廃棄体の体積変化、廃棄体からのガスの発生、ベントナイトの圧密の3つの事象についてそれぞれ解析的に予備検討を行った。また大空洞の長期挙動については文献調査を行った。その結果、予備検討の段階では現在設定した処分概念へ大きな影響は及ぼさないことがわかった。4)上記2)の基礎検討及び3)のシナリオ検討の結果を基に、処分場の各部位についての検討を行い、処分場概念の構築を行った。その結果、廃棄体特性に応じた処分空洞を選定することにより、処分場概念の構築は可能となり、3方式のレイアウトを設定した。5)設定した処分空洞、レイアウトなどの処分場概念に対して、建設方法、操業方法、閉鎖方法の検討を行った。その結果、各空洞方式やレイアウトに応じた建設・操業・閉鎖の各作業方法及び工程の設定を行った。6)Na型ベントナイトを強制的にCa型に変質させたベントナイト(Ca化ベントナイト)、Ca型ベントナイト、ケイ砂とCa化ベントナイトの混合材料について基礎的な物性(膨潤圧、浸水係数、一軸圧縮強さ)を取得した。また、Na型ベントナイトおよびCa化ベントナイトの三軸圧縮強さも取得した。7)設定した処分場レイアウ
豊原 尚実*; 平山 文夫*; 田村 俊幸*; 深澤 拓司*; 五十嵐 登*
PNC TJ8164 96-010, 213 Pages, 1996/03
TRU廃棄物を処分するためには、TRU廃棄体の特性を評価するデータを廃棄物が固化される前に出来る限り取得しておくことが合理的である。このようなことから本調査では、動力炉・核燃料開発事業団殿での検討資料や、既存の低、中レベル(TRU)廃棄物処分場等における廃棄体受入基準、また原子力発電所の廃棄体埋設動向等を参考として廃棄体特性評価データを選定した。この中から動力炉・核燃料開発事業団殿から提示された廃棄物処理プロセスで発生する廃棄体について、処分場の安全審査に必要なデータ、貯蔵、輸送の安全維持に必要なデータを絞り込み、重要度を考慮してデータ取得の必要性を評価した。具体的なデータ取得方法の検討では、合理的な品質保証の考え方を整理するとともに、必要なデータ項目のうち特に放射性核種濃および有害物について、モデル処理施設のプロセスにおける測定ポイントと手法を抽出した。また、プロセスの放射能バランスを考慮して、廃棄体の核種放射能の推定を行い、NDAおよび分析手法の適用性を定量的に評価した。今後の課題の検討では、より現実的な放射性核種濃度データによるデータ取得方法の適用性評価や有害物の含有量データおよび運転管理マニュアルの整備などの検討項目を明らかにした。
鹿島建設*
PNC TJ1100 96-006, 62 Pages, 1996/03
TRU廃棄物は、高レベル放射性廃棄物と比較して発生量が多いが、発熱性のあるものが少ないため、深地層中に大空洞を掘削して処分することが合理的である。本研究では廃棄体特性に応じた処分システム概念の構築を行うと共に、人工バリアに係わる基本力学定数を取得する。本年度の研究成果を以下に示す。1)TRU廃棄物の特性や発生量、さらには人工バリア材や岩盤の特性等を考慮し、処分システムの基本概念を構築した。その結果、大断面岩洞方式、小断面岩洞方式、坑道方式、サイロ方式の4種類の処分システム概念を示すことができた。2)処分システムの長期力学的挙動を検討し、圧密解析、体積変化解析を行い、長期挙動の影響を定量的に評価した。その結果、処分場を構成する材料の体積変化がシステムの成立性に大きく影響することが明らかとなり、今後より一層の検討を実施する必要性があることを確認した。3)Ca化されたNaベントナイトの基礎的な物性(膨潤圧、透水係数、一軸圧縮強度)を取得し、既存の知見とともに諸物性を検討した。その結果、乾燥密度1.8g/cm3(ベントナイト100%)程度ではNaベントナイトとCa化されたベントナイトの物性には、差異は認められなかった。4)構築した処分システムについて、コストの検討を行った。その結果、大断面岩洞方式、小断面岩洞方式、サイロ方式、坑道方式の順にコストが高くなる傾向を定量的に把握した。
青木 謙治*; 日比谷 啓介*; 塩釜 幸弘*; 戸井田 克*; 深沢 栄造*; 奥津 一夫*; 久保田 翼*
PNC TJ1100 95-002, 195 Pages, 1995/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、廃棄体の定置後、処分のために掘削した地下構造物を人工バリア材の一つである埋戻し材、プラグ材、グラウト材等により閉鎖し(以下「シーリング」と呼ぶ)、廃棄体の隔離性能を長期にわたって確保する必要がある。本年度の研究成果を以下に示す。1)礫ベントナイト混合土の基礎的な物性(締固め特性、透水特性、膨張特性、熱特性)を、その混合比を変化させて取得し、既存の知見とともに、礫ベントナイト混合土の諸物性を検討した。2)シーリングシステム(埋戻し材、プラグ、グラウトからなる)の性能を評価するために核種の移流、拡散、吸着、放射性崩壊等の過程を考慮できる核種移行解析を実施した。3)カナダのURLサイトにおける立坑シーリング試験の設計を行い、具体的な試験項目を抽出するとともに、試験対象を選定し、全体の施工工程を設定した。
青木 謙治*; 日比谷 啓介*; 塩釜 幸弘*; 戸井田 克*; 深沢 栄造*; 平 和男*; 久保田 翼*
PNC TJ1100 95-001, 66 Pages, 1995/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、廃棄体の定置後、処分のために掘削した地下構造物を人工バリア材の一つである埋戻し材、プラグ材、グラウト材等により閉鎖し(以下「シーリング」と呼ぶ)、廃棄体の隔離性能を長期にわたって確保する必要がある。本年度の研究成果を以下に示す。1)礫ベントナイト混合土の基礎的な物性(締固め特性、透水特性、膨張特性、熱特性)を、その混合比を変化させて取得し、既存の知見とともに、礫ベントナイト混合土の諸物性を検討した。2)シーリングシステム(埋戻し材、プラグ、グラウトからなる)の性能を評価するために核種の移流、拡散、吸着、放射性崩壊等の過程を考慮できる核種移行解析を実施した。3)カナダのURLサイトにおける立坑シーリング試験の設計を行い、具体的な試験項目を抽出するとともに、試験対象を選定し、全体の施工工程を設定した。
伊藤 武彦*; 中島 研吾*; 角田 弘和*
PNC TJ1222 95-003, 23 Pages, 1995/02
ニアフィールドの核種移行解析においては緩衝材中及び緩衝材周辺の岩盤中の核種移行プロセスを組み合わせたモデルが使用され、コードの開発にあたっては様々な数値解析/離散化手法が使用される。従って、これらの性質を充分に把握したうえで解析コードを使用することは解析結果の評価の信頼性の観点から非常に重要である。しかしながら、これまで核種移行解析に使用されてきた解析モデル/コードの適用範囲、安定性については充分な検討が加えられていないのが現状であった。本研究では、ニアフィールドの核種移行解析コードReleaseとMeshnoteについて、解析条件を決定する様々な物性値をパラメータとして変化させることによって、解の精度および安定性に及ぼす影響について評価した。Releaseコードについては安定した解を得ることのできるタイムステップの上限を、分割数、拡散係数、分配係数から求める式を導出し、より複雑な崩壊系列に対してもこの式が有用であることを確認した。また、分割数の影響による解の精度についても検討を加え、分割数の違いによる解の精度差は解析条件によらずほぼ一定であるとの結果を得た。Meshnoteコードについても、分割数の影響による解の精度について検討を加えたが、分割数の違いによる解の精度差は解析条件によらずほぼ一定であるとの結果を得た。本解析により、ニアフィールド核種移行コードRelease、Meshnoteを使用するに当たっての適切な「分割数」「タイムステップ」を与える指針を得ることが可能になった。
林 秀行; 鹿倉 栄; 永井 寛; 中江 延男; 上村 勝一郎; 大谷 哲雄
PNC TN9410 93-066, 47 Pages, 1993/03
本報告書は,「もんじゅ」以降の大型高速炉燃料設計仕様の選定に役立てるため,平成4年に実施した検討の結果をまとめたものであり,大型高速炉燃料の実用化の観点から,動燃事業団における燃料開発の状況,集合体変形に関するこれまでのR&Dの経緯,PNC1520鋼被覆管の高温側データの取得状況について概要を述べたものである。
高野 公秀; 西 剛史; 須藤 彩子
no journal, ,
福島第一原子力発電所の燃料デブリ取出しに向けた性状把握研究の一環として、デブリの主要成分である(U,Zr)Oの焼結体試料(U含有率7種)を作製し、物性と高温酸化挙動のデータを取得した。投下熱量計により測定した比熱とレーザーフラッシュ法により測定した熱拡散率から、1073Kまでの熱伝導率の温度依存性と組成依存性を評価した他、室温でのマイクロビッカース硬度計による微小硬さと高抵抗率計による電気抵抗率を取得し、それぞれの組成依存性を整理した。一方、デブリ生成時の炉内酸素分圧による酸化挙動を評価するため、焼結体試料を3種の酸化条件下で等温保持し、生成相とO/(U+Zr)比を分析した。(U,Zr)Oとなる超化学量論組成領域では、U含有率が高い程O/(U+Zr)比は大きくなるが、固溶体中のO/U比は一定でU含有率及び結晶系に依存しないことを見いだした。一方、斜方晶のUOが生じるような高酸化条件下では、UOとZrOの固溶体の他に2種類の斜方晶(U含有率0.4及び0.15)が生成するすることを新たに見いだし、これら3相が安定に存在する条件を明らかにした。
加藤 正人
no journal, ,
原子力機構が進めているウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)の基礎物性研究について、最近の研究成果と今後の計画について報告する。MOXの物性研究を実施するために、不定比性を制御するために酸素ポテンシャルを測定し、制御技術を確立した。また、格子定数, 熱膨張率, 機械物性と、比熱及び熱伝導率との関係について評価した。
廣岡 瞬; 赤司 雅俊; 米野 憲; 森本 恭一; 加藤 正人
no journal, ,
福島第一原子力発電所の炉心溶融事故で生成した燃料デブリに関する物性データの把握を目的として、模擬デブリを用いて酸化試験や熱伝導率測定を行った。これらの物性データを用いて、炉内における燃料デブリの様子の推定を行った。